2023/04/14 19:30
自宅で愉しむアガサ・クリスティーの世界。センターピースの役割
”部屋に入った私は思わず息を呑んだ。
中央の丸いテーブルには食事の残りが載り、三脚の椅子はいま人が立ったばかりといった感じに引かれている。
暖炉の右手の隅には大きなライティング・テーブルがあり人間ーというより人間だったものーが坐っていた。
『イタリア貴族殺害事件』
映画やドラマの食卓シーンに日常に取り入れられそうな素敵なヒントがたくさんちりばめられています。
Brocante307ではそういった日常にあるものにプラスするだけで華やかな食卓になるアイテムを映画やドラマを紐解いてテーブルコーディネイトに使えそうなあれこれを綴っていきます。
英国の食事やお茶会などに興味がある方に、楽しんでいただけたらと思っております。
作品内容や事件については、”ほぼ”触れておりませんので<(_ _)>
あらすじに興味がある方は申し訳ございません。
アガサクリスティーが1924年に書いた『イタリア貴族殺害事件』は、彼女の作品の代表的な人物であるエルキュール・ポアロを主人公として、クリティ初の短編小説『ポアロ登場』(原題:Poirot Investigates)により書かれている。この作品は1993年にデヴィッド・スーシェ主演でドラマ化されています。
原作のポワロシリーズは第一次世界大戦直後の1920年代から時代が進んでいくのに対し、ドラマでは第二次世界大戦前の1930年代のアールデコ期に時代設定されているので、ドラマでは建物や洋服、インテリア、テーブルコーディネイトなど細部に渡りこだわっているのが伺えます。
ポワロ宅でおもてなし
このドラマでは多くの食事シーンが見られ、ミス・レモンの友人(恋人?)がポワロの部屋に遊びに来ます。ポワロはお茶とケーキを出してもてなします。シンプルなケーキの真ん中にジャムが挟んであります。ヴィクトリアケーキでしょうか?カップ&ソーサーはロイヤルウースターのラッフルズを使用しています。ティーポットやクリーマーなどフルセットで揃えているようです。
医師宅でディナー
夕食にお呼ばれされたポワロとヘイスティング。
ローストポークを主人自ら取り分けます。縦に切り分けるのではなく、横からナイフをいれてスライスしています。ポワロがグレービーソースをヘイスティングに手渡している際、メイドがマッシュポテトが入ったチューリーンをサーブしています。テーブルの隅には三つほどチューリーンがおいてあり、温野菜などの副菜が入っているようです。
センターには調味料セットがおいてあります。
大きなワイングラスで赤ワインを嗜むポワロ。遠くにはデカンタに入ったポートワインと小さなリキュールグラスもみえます。
イタリア貴族の館にて
鈍器で殴られた伯爵の食後のデザートはフルーツを食べる予定だったようです。テーブルにはコーヒーカップとポートワイン、フルーツを食べる為のお皿とナイフとフォーク、そしてセンターにはたくさんのフルーツがコンポートに盛られています。
夕食のメニューはこんなに豪華です。
・スープ 舌平目のノルマン風
・フィレ・ステーキ
・ライス・スフレ
シェフの説明だけで、映像はありませんでした。
とてもおいしそうです。残念。見たかったです。
ディーラー社長のランチ
お構いなしに食事中に押し掛けるポワロとヘイスティング。
おかげで食事シーンがたくさん見れて嬉しい限りです。
社長のランチは、ワンプレートランチですがワイン付きです。ひとりランチですが、デカンタや銀器の調味料セットがおかれ、センターにはフルーツコンポートがセッティングされていました。
英国ではお花やキャンドルをセンターにセッティングする事が多いですが
今回はイタリアの食卓だったのでフルーツだったのでしょうか?
お国によってテーブルマナーが違ったりするので、食事風景は見ていてほんと気付きがたくさんあり見ていて面白いです。
Brocante307では日常にあるものにプラスするだけで華やかな食卓になるアイテムをこれから紹介していきたいと思います。
皆様の暮らしに素敵なひらめきが出会えますように。