2023/04/27 14:18


映画の中のテーブルコーディネート。 タイタニックに見る21世紀初頭のロンドンの豪華客船。


今でも豪華客船、クルーズ旅に憧れます。

地中海クルーズなど一週間程度のものから三か月といろいろあります。

アメリカのほうのカリビアンクルーズなどはエンターテイメント性が強いらしいですが、私は21世紀初頭の豪華客船にとても魅かれてしまうのです。




豪華客船の起源



ヴィクトリア初期1836年頃、定期航路の旅客船が冬は天候が荒く、たびたび運航を休止しがちな事から暖かい地域へのサービスを企画し、アレクサンドリアへの航路と地中海方面へのクルーズを開始したことが始まりとされています。
その後ヴィクトリア中期1844年頃、ニューヨーク発着でヨーロッパを経由しキリスト教聖地巡礼をする長期滞在型観光クルーズが出来ました。
ヴィクトリア後期1891年頃になると400名以上の先客を乗せた大型船で地中海クルーズを成功させ、大衆クルーズの基礎を作りました。
豪華なクルーズ船は20世紀初頭の最新技術を駆使した船でタイタニックはまさに最先端をいった乗り物だったのです。


豪華客船の内装モデル



所々に金箔があしらわれたルイ16世調の内外装を持ち、ホテルとしては世界で初めて全客室に電話が装備されるほか、エレベーターや冷暖房が完備されるなど、開業当時としては最新の手法を用いて建設された。また開業後暫くの間は、リッツのビジネスパートナーであったフランス人シェフ、オーギュスト・エスコフィエがレストランの指揮を執っていた。

               ーリッツ・ロンドン(The Ritz London)ー

『ウィキペディア(Wikipedia)』より



リッツ・ロンドンは20世紀初頭1906年「ホテル王」と呼ばれたスイス人のセザール・リッツによりグリーンパークの隣で開業しました。
内装は豪華で世界で最もドレスコードが厳しいホテルとしても有名です。
1912年処女航海のタイタニックの一等船客専用の絢爛豪華なレストラン「アラカルト」の内装は、当時話題だったイギリスを代表する超高級ホテルで、ロイヤルワラントを授与されているリッツホテルをお手本にしました。

またアフタヌーンティーを楽しめることで知られるリッツの「パーム・コート」も同様、タイタニックでもパリのカフェをイメージした華やかなパームカフェが貴婦人たちの午後を彩ります。



映画タイタニックのテーブルを紐解く



三等客船のジャックが一等客船専用レストラン「アラカルト」に招待されるシーンではエドワーディアン様式のホテルの内装を模したテーブルセッティングが素敵で目を奪われます。

テーブルの上には真っ白なクロスが掛けられており、センターピースには大きなフラワーアレンジメントと両サイドにテーブルランプがセッティングされています。コードが見えることから当時の最新技術電気式のタイプです。グラスは三つ用意されています。白ワイン、赤ワイン、シャンパンクープグラス。中央にウォーターピッチャーがあるのでゴブレットグラスとして使っていたのかもしれませんね。プレートはチャージャープレートと呼ばれるお皿とディナープレートの重ねでセッティングされています。

とても気になるのがお皿の上部分にパンがみえます。このパン地下おきしてありませんか?(笑)パンプレートが見えないだけかな?



パームコートでお茶を紐解く





グラスがあると涼しげですね。こちらではウィスキーを飲むようなロックグラスにお水が入っています。

そして銀製の器にアイスクリームがのっています。そういえば大正の頃のパーラーなどのアイスも銀製の器にアイスとウェハースがのってるイメージがあります。銀製の器の下にはディナープレート、そして隣にはデザートプレートが用意されています。中央にはクッキーがみえます。このデザートプレートはクッキーをのせるために用意されたんですね。

パンはじかおきなのに(笑)



Brocante307では



時代によって変化する生活スタイルや様式はこういった映画や本や絵画の中で知ることができます。

その際クルーズの歴史やホテルの歴史など歴史背景を知るのは昔にタイムトリップしたようでとても楽しい時間です。

ブロカント307ではこういった映画や本や絵画を紐解いて暮らしの温故知新をご提案していけたらと思っています



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映画の中のテーブルコーディネイト